建設業の個人事業主・中小事業主のためのデジタル化ロードマップ:一歩ずつ確実に
建設業においてもデジタル化は避けて通れない時代となりました。しかし、何から始めれば良いのか、特に個人事業主や中小事業主の方にとっては悩ましい問題です。そこで、手書きの業務から脱却し、段階的にデジタル化を進めるための具体的なロードマップをご紹介します。
まずは身近な業務から:見積書・請求書、経理処理のデジタル化
デジタル化の第一歩として、見積書や請求書の作成、売上や経費などの経理処理をデジタル化しましょう。ローカルPCでエクセルや会計ソフト、販売管理、タイムカードから勤怠管理や給与計算などの労務管理システムなどを活用することで、業務効率が向上し、正確なデータに基づいた経営判断が可能になります。また、税務や労務などの負担軽減や、紙ではなくデータでの受け渡しにより専門家への委託費用の減額にもつながります。
加えて、過去の紙書類をスキャンしてPDF化することで、検索性が高まり、保管スペースも削減できます。
デジタル化の手順
- 紙の表をエクセルなどでテンプレート化:外注することも可能です。
- エクセルデータなどをローカルの販売管理や会計ソフトに移行:データの一元管理を始めましょう。
- Google カレンダーや Google ドライブ、Microsoft 365 や OneDrive などのクラウドサービスを利用:ローカルとクラウドの概念を理解し、使い分けに慣れましょう。
- データのバックアップをクラウドとローカルの2か所に保管:万一のデータ消失に備えましょう。
- 全面的にクラウドに移行:ただし、障害発生時などに備え、事務業務をローカルでも対応できるようにしておきましょう。
デジタル化のメリット
- 業務効率化:データ入力や集計、検索などが効率化され、時間短縮につながります。
- 正確性向上:手書きによるミスを防ぎ、正確なデータに基づいた経営判断が可能になります。
- コスト削減:印刷費や保管スペース、税理士費用などを削減できます。
- 顧客満足度向上:迅速な対応や見積書・請求書の発行により、顧客満足度向上につながります。
- モバイル化による柔軟な働き方:見積書や報告書の作成を事務所に戻らなくてもスマホで手軽にできるようになり、残業時間の削減にもつながります。
- ホワイト化による従業員満足度向上:労働環境の改善は、従業員の定着率向上や求人募集のしやすさにもつながります。
デジタル化の第一歩を踏み出すために
「自分一人では難しい…」と感じている方もいるかもしれません。そんな時は、従業員と一緒に取り組んだり、外部のパソコンサポートを利用するのも一つの方法です。例えば、月に1,2回、2~3時間程度、会社にパソコン講師を招いて、テンプレートの作成や、一緒に作業しながら分からないことを質問するなど、伴走してもらうことで、着実にデジタル化を進めることができます。多少費用はかかりますが、確実な一歩を踏み出すことができます。
まとめ
デジタル化は、一度に全てを完璧にする必要はありません。まずは身近な業務から始め、少しずつステップアップしていくことが重要です。本記事でご紹介したロードマップやサポート活用方法を参考に、ぜひデジタル化への第一歩を踏み出してみてください。
デジタル化は、あなたのビジネスを強くします!